不動産名義変更でわかる国のシステムを使う苦痛
結構前に引っ越したのに所有不動産の登記変更を放置していました。 本来、2年以内にしないといけないし、罰金もあるのですが、多分あまり請求されないのだと思います。住民票も14日以内に払わないと罰金ですが、あんまり請求されてなさそうです(参考)。
で、司法書士に頼めば楽なのですが、自分でできるっぽいのでやってみました。司法書士に頼むと、必要経費プラス1-2万円くらいかかるそうです。
やってみたところ、確かに自分でできますし、言うほど難しくないのですが...。「うーん?」という気分にはなりました。
どこからするのか?
検索するとすぐ見つかりますが、登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと 供託ねっと というサイトがあります。 Web上から申請できるようですが、専用ソフトウェアもあるということなので、僕はそちらを使いました。YouTubeに導入前の説明動画があったります。 動画内にメリットとして「法務局の時間外でも申請できる」と言わていましたが...
平日 8:30〜21:00までしか使えません。
いや、受付くらいしてよ。なんのためのインターネット…。
ちなみに、このサイト、統一感がまるでなくて、ページによっては違うサイト?って感じでして、使っていて非常に気持ち悪いです。出来の悪いフィッシングサイト?とか思っちゃいます。
例として、以下のような種類のヘッダがあります。
1,
2.
3.
(まぁ、これはヘルプだから、まぁ...?)
なんとかして
後、申請ソフトウェアとこのサイト特に情報の連携はされていないようでして、進捗の確認とかは、ソフトウェアで申請した場合は、ソフトウェア上でしか見れません。
不便
誰が作ったんだろう...。Copyrightは、Ministry of Justiceなので、法務省ですね。法務省の英語って、そうなんだ。米司法省もDepartment of Justiceらしいので、まぁ、そうなんですね。
Geminiに聞いてみた所、最初は、「法務省が作っています」という返答だったのですが、「さすがに公開されているのではないでしょうか?非公開とするとMinistry of Justiceの名にふさわしくないですね」と聞いたところ、教えてくれました。
富士通株式会社ということでしたが、2023年のデータで「更改」って書いてるので、今のサイトは別の会社が作った可能性もありますが、まぁ、おそらく同じ会社でしょう。
別に富士通が悪いと言いたいわけではないですが、誰が設計したか知らんし。
より良い設計を働きかけることができなかったのかとか、したけれども法務省が拒否ったのか、それとも、また別の何かがあったのか。
ぜひ、「プロジェクトX」とかでやってほしいですね。
まぁ、テレビないんですけどね。
閑話休題。
本題に戻ります。
1. 申請者登録&申請アプリのダウンロード
フォーム入力項目は結構多いですが、申請者登録を行うことで使えるようになります。 ちなみに、申請者登録の利用規約を読まされるページのヘッダは...

カオス
まぁ、ともかく、申請者登録をして、ソフトウェアをダウンロードすれば良いです。
ちなみに、このアプリ、毎回ログインを求めてきます。
イラッ☆
2. 申請の種類を選ぶ
これがですね、選択するリストが長くてですね...。
今回は、「登記申請書(権利に関する登記)」の「(22)登記名義人の住所変更」がそれっぽいです(Geminiに聞いてもあってるって教えてくれました。あってるか知らんけど)。
検索したい!
ですが、そんな機能はないですね。
申請の種類を選ぶと後はフォームに入力していくだけです。
3. フォームに入力する
不動産の登記簿から色々写さないといけないのだが、なんで写さないといけないんでしょう...? それ、登記簿に書いてあるやん...。
超謎
特にどこかというと「不動産の表示」のところなんですけどね。
※記入されているのは、テンプレートにもともと記入されていた例です
まぁ、疑問を抱いても進まないので、とりあえず、全コピー。
多分、一番重要なのは、不動産の順位番号。順位番号に対して、新しい情報(引越し先の住所)を追加するというような処理が行われるようです。
順位番号に対して、引越し前の住所氏名が書かれているので、名義変更前に同姓同名の人が前の住所に引っ越してきたらやばそうなシステムなのかな?知らんけど。
なお、いわゆる「住所」と、登記簿にかかれている「住所」(?)は異なるので、ご注意ください。
4. 署名
申請書にマイナンバーカードで署名する必要があります。カードリーダーを使って署名します。 毎度暗証番号がどれ使うのかよくわからなくてロックしちゃうことが多いのですが、今回は無事にできました。
5. 住民票の添付
今回の申請は、添付文書が住民票とあるので、紙の住民票を取ってきました。 が、「住民票コード」がアスタリスクでつぶされている。
申請書の項目にあるのだが...。どうやら、コンビニからの取得では出てこないらしく、窓口でとってこないといけない。
知らんわ
まぁ、区役所の出張所が近くてよかった。窓口に「住民票コードがついているものがほしい」と伝えて、無事にもらいました。
スキャンした住民票を申請アプリで添付するんだろうか? そんな甘々なわけないよなぁ、と思ったら、まぁ駄目でした。
電子署名された住民票が必要らしいですが、ネットで調べたのと、電話でも確認したところ、個人が署名付きの電子データとしての住民票を受け取ることは、現時点(2025年3月)ではできないらしい。
なんじゃそりゃ
また、提出方法について提出先の法務局に電話したところ、たとえ電子でおくったとしても、結局郵送で送付しないといけないそうだ。
謎すぎる
というか、申請書はマイナンバーカードで署名しているんだから、代理申請じゃない場合に、住民票いる?
追記: 住民票コードがあれば住民票の添付は不要でした(必要な場合もある)。でも、署名してるんだからコードもいらんような...。

参照: https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001392663.pdf
普通に考えたらいらなくね?
まぁ、はてなしか浮かんでこないシステムなんですが、愚痴っても終わらないので置いときましょう。
で、紙を送らないといけないのですが、2日以内に送れとのことです。 消印有効で、多少遅れても良いらしいけど、まぁ、予め準備しといたほうが良いですね。 申請には受付番号というのがあるので、その番号がわかるように、紙に受付番号を書いて、同封しました。
なお、添付文書の住民票には、住民票コードが入っていなくても良いとのことでした。申請でも別になくてもよいのかもしれんけど。まぁわかりかねます。
法務局が住民票を受け付けると、アプリの申請一覧のところの「お知らせ」のところから連絡が来ます。 メールでも連絡は来ますが、お知らせが来たことしかわかりません。
申請者 様 申請番号 **************** 手続名 登記申請書(権利に関する登記) 上記の手続について,お知らせがありますので,お知らせ本文を御確認願います。
概要くらい書いても良くない?
6. 納付
これは、Webから普通にできます。僕の使っているちょっとマイナーな銀行でも振り込みできました。
7. 補正
「補正」というのが申請アプリにでてきたので、何かと思って電話で確認したところ。納付金額不足ということでした。テンプレに入っていた2000円で納付したのですが、3000円とのことでした。
どういう計算かというと、「対象の件数 x 1000円」ということのようです。僕の持っている物件(ワンルーム)が、「土地x2」と「建物x1」だったので、3 x 1000 = 3000円ということでした。
いや、ソフトウェア内で計算してよ...
一応、YouTubeの説明動画内での説明はありましたけどね...。
7. 補正申請
納付金額が間違ってるだけなのですが、補正内容を申請する必要があります。
申請書を右クリックすると、「補正」のサブメニューがあるため、こちらをクリックして、補正の申請をします。そうすると、補正用の申請書ができあがるので、また、再度署名を行います。
後は、申請、納付と同じ要領で行います。
申請書の「既納付」のところに、既に納付した金額をいれておくのを忘れないようにしましょう。
追加納付だけできればいいんじゃないん?
申請なんかいる?
8. 取り下げ
最初に申請したとき、納付って全部終わった後にやるのかなぁ、と思って放置してたら「納付期限切れ」になってしまいました。
納付期限が切れたものは、連絡すれば延ばしてもらえるそうですが、ただ、納付せずに放置はだめで、申請自体をしないのなら、取り下げ申請をする必要があります。
最初の申請書は書き間違いもあったので、取り下げ申請をすることにしました。 名義人変更の場合、権利の項目の取り下げになります。
なんでもかんでも申請です。取り下げくらい申請しなくてもよくないかなぁ?
百歩譲って、申請から「キャンセル」ってやったら勝手に取り下げ申請出してほしいわ。
9. 手続き完了
こんな感じのメールが来ます。このメールに関しては内容がわかりますね。やったね。
申請者 様 申請番号 ************************** 手続名 登記申請書(権利に関する登記) 上記の手続について,電子公文書が発行されましたので,速やかに取得願います。
ともかくこれで終わりです。
「速やかに取得」とあるので、アプリから取得して、NASなり、Google Driveなりに保存しておきましょう。印刷もしておくとよいのではないでしょうか。知らんけど。
まとめ
最短経路でうまく行く手順をまとめますと、
- 申請者登録&ソフトウェアDL
- 申請書をつくる(基本、登記簿謄本と住民票からコピペ)
- 申請書に署名する(マイナンバーカードと、カードリーダーを使う)
- 納付
- 受付番号をメモって法務局に住民票を送付(消印有効)ただし、多少遅れても大丈夫
- 手続き完了するまで待つ
ということのようです。
おまけ1
今回、神戸と新宿の法務局で申請を行っていたのですが、神戸の法務局は1〜数日で手続き完了しましたが、新宿はとても時間がかかります。以下のサイトに目安時間が書いてあります。気長に待ちましょう。
https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/static/kanryoyotei.htm
おまけ2
実際にどのように書き換わったか?を見ることは申請が終わってもわかりません。
登記情報提供サービスというのがありまして、こちらから取得することができます。 法務省から委託されて運営されているシステムのようです。
「一時利用」「個人利用」「法人利用」「公共機関利用」がありますが、今回のケースでしたら「一時利用」か「個人利用」ですが、「個人利用」の場合、申請してから郵送で初期パスワードが送られてきますので、すぐに使おうと思うなら一時利用になります。
今どき郵送かい
ともあれ、登記簿の情報を取得することができます。
モザイク多めであれですが、こんな感じで情報が書き換わっていることがわかります。
右上に旧住所が入っていて、右下に新住所が入っている感じです。
左上のモザイクが「順位番号」というやつです。
おまけ3
なお、登記情報提供サービスは、一般財団法人民事法務協会が運営してるようですが、開発ベンダーの情報はわかりませんでした。
Geminiの言ってることなので、真偽は不明ですが、システム自体は国が作って、運営自体は、一般財団法人民事法務協会が運営しているようです。オンライン情報で入札情報等がみつからないのは、システムが古いからでは?ということでした。
んー。システムは国の費用で作って、一般財団法人民事法務協会は、システム手数料もらってるのかー。 システム保守料金は国が払ってるのかなぁ?
平成 21 年5月 14 日時点の資料ですが「各府省等からの再就職者が5代以上続いている独立行政法人・特殊法人等・公益法人」の概要 というのが総務省から出ていて、「財団法人民事法務協会」が入っているので、天下り先ということでしょうかね?
感想
このようにいたるところに、使いにくいシステムが乱造されて、本来発生する必要のない無駄な労力や人件費が発生しているのであろうなぁ、ということが想像に難くなくて、頭が痛くなってきましたね。 まともな会社が、まともに設計すれば、多分、少なくとも数百億円は、普通に削減できるんじゃない?知らんけど。
と思っていたら、昔こんなん書いてたなぁ、というのを思い出したので、また、頭が痛くなってきましたね。 ktat.hatenadiary.jp